今日はイエス様がどんなお方なのか、聖書ルカの福音書19章からご一緒に見てまいりましょう。
「取税人」といって、人々からお金をだまし取って儲けていた「ザアカイ」のところへ来てくださったイエス様の話。
イエス様は、私たちがどんなに汚れている者であっても、その罪を赦し、この私を愛してくださいます。
自分から見ても、人から見ても、嫌な奴であっても、町中の嫌われ者になるくらいの心のねじ曲がった者であってもです。
私のところにお客さんとして来てくださって、一緒にごはんを頬張ってくださるというのです。
私たちは自分の罪をどうすることもできません。自分のしでかしたことで誰かを苦しめてしまっています。
また自分を苦しめます。
それは私の罪です。
けれど、イエス様はザアカイをひとことも責めません。
ただ温かいまなざしを向けながら、美味しそうに一緒にご飯を食べてくださいます。
それは決して罪を犯してもいいよ、とザアカイの罪を容認しているのとは違います。
イエス様はその罪を滅ぼすためにこの世に来られました。
十字架について私たちを罪から救い出すために、ご自分の命を与えてくださいました。
イエス様は救い主
罪を解決できる方
私たちは、このイエス様を救い主としてただ信じればいいのです。
「人の子は失われた人を捜して救うために来たのです。」(ルカ19:10)
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昔々、あるところに、とってもちび助な男がおりました。
その人の名は、「ザアカイ」です。
お金を集めるのが彼の仕事でした。
ところがこのザアカイさん。とっても悪い人だったので、お金をちょっとだけ集めればよかったのに、嘘をついて、貧しい人たちから、たくさんたくさんお金をだまし取っていました。
貧しい人たちは、ご飯を食べるのもやっとなのに、たくさんお金を取られてしまい、いつも泣いていました。
見てください。
おかげでザアカイの家にはお金がどっさりキンキラキンです。
毎晩袋から出してみては、「よしよし。今日もたくさん集まった。」と満足気です。
でも皆さん、これで本当にザアカイは幸せだったのでしょうか?
友だちもいません。人々からは嫌わてればかりです。
「お金はたくさんあるけれど、なんだか寂しいな・・・。」
ザアカイは悲しい顔でそうつぶやきました。
・・・そんなある日のことです。
イエス様の噂を聞きました。
病気の人を治してあげたり、すばらしいお話をしてくださるというイエス様です。
優しい優しいイエス様です。
そのイエス様がこの町にもやって来るというのです。
ザアカイはすっかり嬉しくなってしまいました。
「イエス様に会えれば、きっといいことがあるにちがいない!」
ザアカイはあわてて家を飛び出します。
「イエス様~!イエス様~!どこにいるんですか?!
イエス様~!僕にも会ってくださ~い!!」
ザアカイは一生懸命走って、とうとうイエス様を見つけます。
・・・ところが・・・
もうたくさんの人だかりです。
町中の人たちがイエス様の噂を聞いて集まって来たからです。
「中に入れてくださ~い!イエス様に会わせてくださ~い!」
そう叫んでみても、誰も前に通してくれません。
「見えないよ~!全然見えないよ!」
ちび助のザアカイです。
どんなに背伸びしても、飛び上がっても、イエス様の姿を見ることはできません。
「そうだ!こうしよう!!」
ザアカイは急に木に登り始めました。
周りの人たちはびっくりして、口をぽかんと開けています。
「よいしょっよいしょっ。
よ~し、ここならちび助の僕にもよ~く見えるぞ。」
「あっ・・・・。あの方がイエス様だ!
本当に優しそうな方だなぁ・・・。僕とは全然違うなぁ・・・。」
ザアカイは息をひそめて下を見下ろしています。
イエス様は、だんだんだんだんこちらへ近づいてきます。
そして、いよいよ木の真下に来た時に!!
「ザアカイ。急いで降りて来なさい。
今日はあなたの家に泊まることにしてあるから。」
ザアカイはもうびっくりしてしまいました。
初めてお会いしたイエス様なのに、「ザアカイよ。」と名前で呼んでくださったからです。
「さぁ、急いで降りて来なさい。
わたしはあなたに会いたくて来たのです。」
ザアカイは、もう嬉しくって嬉しくって、大慌てで木から降りていきました。
ザアカイは、イエス様を家へお連れすると、一緒に美味しいご飯を食べました。
きっと、いっぱいいっぱいお話ししたでしょう。
すると、突然ザアカイの目からぽろぽろぽろ・・・っと涙がこぼれてきました。
「イエス様。ごめんなさい。
私は悪い人です・・・。
今まで色々な人からお金をだまし取って来ました。
これからは、私の財産の半分を貧しい人たちに施します。
また、誰からでもだまし取ったものは4倍にして返します。」
このことばを聞いてイエス様はどうしたと思いますか?
ザアカイのことを嫌いになったでしょうか?
・・・いいえ!
イエス様はとても嬉しそうにこう言いました。
「きょう救いがこの家に来ました。この人もアブラハムの子なのですから。
人の子は、失われた人を捜して、救うために来たのです。」
これは、
「ザアカイさん、大丈夫ですよ。あなたの罪は赦されていますよ。」
という意味です。
こうして、イエス様に愛されたザアカイは、それからというものイエス様を信じて
とっても嬉しい気持ちで毎日を過ごしたそうです。
(おしまい)